新年あけましておめでとうございます。
新年と言えば「人に会う」ことが多くなります。親戚とか、友人とか……
「積もる話」という言葉がありますが、久しい人に会ってみると思ったより「新しく話すことがない……」ってなっちゃったりしませんか?日頃あんまり刺激のない生活を送っているのか、お互い別々の生活をしているからわざわざ話すまでもないことばかりになっちゃうのか……。そういう時はやっぱり「昔の話」をしちゃいますね。
「あの時ああだったけど覚えてるか」
「今になってあれはこういうことだったんだと思う」
みたいな、〝振り返り〟っぽい言いぐさを時々します。そして案外向こうも同じように思ってたりします。お互い時間が経って考え方も違ってきているということなんですね。
平たく言えば「大人になった」ってことなんでしょうけども、単にそれだけじゃ片付けられない、人としての歩み・進歩、というか、少しばかり大仰に捉えて感動してみたりもするのです。
今年もいろんな人といろんな話をしたいですね。
あけましておめでとうございます(二度目)。
毎年一月号は恒例の、一年の振り返り特集号です。それに今回は最後に重大発表もあるんだって!
ではさっそく参りましょう!
2025年の表紙はこの通り。
『お嬢おか』から6枚、『オーダー』から6枚ですか。仲良く分け合いましたね。印象に残っているものといえばやはり9月号ですね。このイラストについては2025年10月号の特集でも触れています。貴重なラフスケッチも掲載しているので、見てみてね。
ここ最近はあまりカラーイラストを描かなくなってしまったので、毎号表紙を描くのは数少ない機会で楽しいです。カラーは「思った通りの配色になるかならないか」ってところに難しさもあるのです。
2025年の更新内容は以下の通りです。
『お嬢店長おかしまし』……第51話~第63話、特別編7、特別編8
『テラレジア・オーダー』……『東方より王来たる』『猫かぶる怪盗店主』『霊舞踊るディスコ』『母のフォトグラフ』
原稿枚数……347ページ
今年は我ながらのんびりとした活動だったな~という印象です。それでも振り返ってみるといろいろと描いていたんですねえ。(去年の656ページは異常な枚数だとして)
余談ですが、今年から『オーダー』などの作品でアナログでのネーム執筆を行っています。以前はネーム含めフルでデジタル作画の方が効率がよかったんですが、ここへ来てネームだけならアナログの方が手が進むという状況になってきました。自分の場合は「アナログでネームを切る」→「スキャナで原稿データを取り込む」→「それを下書きにしてデジタル作画」というプロセスでやっています。他の方はどうなんでしょうね。
2025年の更新の中で作者が最も印象に残っている1ページを「ハイライト」として取り上げるコーナーです。
今年の選出は悩みましたが……これっ!
『お嬢おか』中編「皇ヶ崎学院生徒会」編から、ラストシーンです。よく覚えてない人向けに解説しますと、高校を卒業したらオーストリアでバイオリンの留学をすることを決めた天野竜くんが、結子にそれを打ち明けた後のシーンです。
ハイライトに選んだ理由は、この時の結子の勝秀に対する想いが印象的だからです。
グーで拳を突き合わせる挨拶(フィスト・バンプ)って、どんな時にするでしょうか?僕の勝手な考え方ですが、「愛情」「親愛」といよりは、「友情」「連帯」といった意味合いの時に使いがちだと思います。特に男の親友同士がやるようなイメージじゃありませんか?なぜ結子はこのシーンでこうしたのでしょうか?
これも僕の勝手な考えですが(「お前が描いてるんだろ!」と言われそうですが、実のところ僕はしょっちゅう「この人はどういう気持ちでこの台詞を言ったんだろう?」と疑問に思いながら脚本を書いています……)、これは結子の勝秀のことを考えた結果、この挨拶を選んだのだと思います。
結子と勝秀は昔からの友達です(第13話)。神之目不動産会長令嬢で、周りから特別な目で見られる結子にとって、同じ目線で語り合える友人はほとんどいないでしょう。そのような中では天野竜勝秀は数少ない「同じ立場の友達」といえる相手で、知り合ってからの期間の長さといい、やっぱり特別なのだと思います。
それから結子と勝秀が出会ったのは勝秀のヴァイオリンの発表会でしたね(これも第13話)。彼にとって特別な思い入れを持つヴァイオリン、それは結子にとっても、何か一つのことに本気で打ち込む姿が「尊敬」の対象なのです。ですから、その夢のために大きな一歩を踏み出すことを決めた彼を結子は心から応援しているでしょう。
結子にとって勝秀はいわば「盟友」って感じではないでしょうか。
高校生になり、二人は友達以上……という関係性です。特に勝秀が結子に特別な感情を抱いているのはもはや公然の秘密。だからもしここで結子がギュッと手を握ったりよもやハグなどしてしまったら、彼の決意に揺らぎが生まれるかもしれないし、向こうに行ってもずっと自分のことを思い出すかもしれない――結子はそんなことを考えたかもしれません。彼女も年頃の女の子ですから、軽々しく男の子と触れ合ったりは恥ずかしくてできないのです(笑)
それにね、「心が揺らいでしまうかもしれない」のは結子の方だって同じなんじゃない……?
ま、そんな理由で彼女はこんな挨拶を選んだのかな~と思います。(この人、話が長い……。)
その年一番活躍してくれたキャラクターに授与される「今年のMVP」の発表です。
今年もいろんなキャラクターが活躍してくれましたが、ちょっと意外な理由で(?)選ばれたのは……この人!
シルビー(テラレジア・オーダー)
はい、『テラレジア・オーダー』から首府警察の刑事、「シルビー」ことシルバーソフィア・マルヴィナスさんです。なぜ選ばれたかというと、作者がお世話になったからです。
『テラレジア・オーダー』という作品が始まって以降、雨宿拾遺は悩んでいました。
「この作品をどんなコンセプトで書いていこうか?」という悩みです。
「基本読み切り(一話完結)でアーク&フェルドの活躍を描く」ということは決まっていて、試しに書いた『歌姫は透明に消ゆ』はそれなりに上手くできました。その一方で、このお話を書きながら「この先はどうしていこう?」という漠然とした手持ち無沙汰感があったのです。
そんな中でこの先のストーリー作りを考えた時、とりあえず準レギュラーキャラとして警察官はいた方がよいと思ったので、刑事を出してみることにしました。んでいろいろ考えた末に思いついたのがシルビーと『煌めきの麗嬢刑事』です。シルビーという女性はアーク&フェルドとのかかわりの中で、実に多彩な表情を見せてくれました。そうして描いているうちに雨宿は気付きを得たのです。
「こんな風にたくさんの人々が出てきて、事件が起きてアーク&フェルドとかかわっていく中で、それぞれの思想や意志が折り重なっていく群像劇、それが『テラレジア・オーダー《テラレジア人のオーダー》』なのだ」と。
この時、第1話以来微妙に宙ぶらりんだった本作の方向性が完全に定まったのです。それもこれも、シルビーというきらめきにあふれた鮮やかなキャラクターが第2話で活躍してくれたおかげです。ありがとね、シルビー。(今の雨宿拾遺と彼女は多分同い年くらいだと思われます。)
というわけで、受賞者のコメントをどうぞ!
「なんだかよく分からないけれど……お役に立てたようでなによりだわ。皆様、あの二人組のことを今後ともよろしくお願い申し上げます。」
「箱入り娘」と呼ばれる割には場慣れしていてあまり動じないところや、いつでも周りを気遣えるところ、本当の〝育ちの良さ〟を感じられて僕は好きです。これかも頑張ってね。
特集も最後となりましたが、今年の重大ニュースです。
すでに見出しが出てますが……「雨宿拾遺物語」開設以来これまで6年間連載してきた看板作品『お嬢店長おかしまし』ですが――
最終章、やります。
春、琴美たちは中学校に入学、政直たちは高校三年生になったところからお話は始まります。
それぞれが進路を考える季節、それは結子も同様。「結子が卒業したら、だがしやはどうなってしまうのだろう?」その疑問をそれぞれが心の内に秘めていました。
そんな折に、結子はとある人に再会します――。
お嬢おか最終章は第63話から、連続6話更新。今月号ではその前日譚となる特別編8も掲載しています。併せて要チェック。
突然の発表に驚いている方もいるかもしれません。先に申し上げておきますが、『お嬢おか』が完結しても「雨宿拾遺物語」の活動はこれまで通り続きます。だから『お嬢おか』が終わってもいなくならないでね……!!
くわしい話は今後の特集の中でもしていこうと思います。
2025年中は当Webサイトをご愛顧いただきありがとうございました。今年、大きな転換点を迎える「雨宿拾遺物語」ですが、どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。
あけましておめでとうございます(三回目)。本年も「雨宿拾遺物語」をよろしくお願い申し上げます。
SNSの方は最近ほとんどご無沙汰ですが、一応活動はしております。そちらも併せてご覧くださいませ。